後悔しないための心がけ
悲しくて仕方がない時期は誰にとっても苦しいもの。特にペットが病気にかかった時、充分な事をしてやれなかった、と言う後悔が飼い主をさいなむことが良くあります。
鷲巣さんは、後悔しないためには日頃からペットの健康状態に気を配ることが大切、と言います。「今どんな状態がでているのか、病院でどんな治療を受けているのか、どのような薬を処方されているのか、それらを分かっておくのは飼い主が果たす『必要最低限の役目』だと思います。もしペットが亡くなっても、役目をちゃんと果たしたと言う気持ちがあれば、悔やんだり自分を責めたりすることもなくなるのではないでしょうか」と話します。
語ることで癒される
埼玉県在住の主婦、梶原葉月さんらが開催する「ペットラヴァーズミーティング」はペットロス経験者らが、お互いの気持ちを共有し合うミーティングで、年4回 東京で開かれており、ペットを失った飼い主たちが泣いたり笑ったりしながら、思い出、苦しかった体験などを自由に語り合います。
梶原さん自身6年前、愛猫をがんで亡くしました。がんと宣告されてから、梶原さんは病院の待合室でいつも泣いていましたが、そんな時、同じ待合室に居た人が声をかけてきたのです。聞かれるがままに梶原さんは、ペットががんであること、それまでの経緯などを話し始めました。「不思議なのですが、話していると次第に気持ちが整理されていったのです。自分が置かれている状況を客観的にとらえられるようになったんですね」このような体験から梶原さんは「ペットロスを癒すには、誰かに気持ちを聞いて貰うことが大事」と思い、仲間と共にペットラヴァーズミーティングを立ち上げました。
また「ペットラヴァーズミーティング」の主要メンバーらは、2003年からボランティア電話相談「ペットロスホットライン」を無料で実地、全国から電話を受け付けています。
このホットラインでは、ただ話しをじっと聞いて心の痛みに共感するだけですが、ペットを亡くした人の大きな支えになっています。
「亡くなったペットを思い出に変えるまでには、同じ話を繰り返し聞いて貰って、自分なりに気持ちの区切りをつけていくことが必要なんですね」と梶原さんは語ります。
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